~移動支援で再び巡る岩手の地~
⛰ 思い出の地、岩手へ
移動支援をさせていただいた方は、若いころに頚椎損傷という大きな事故に遭い、その後の生活に多くの葛藤を抱えておられました。「死にたくても死ねない」といったネガティブな気持ちを口にされることも多かったのですが、50歳の節目に「今度は楽しんでみよう!」と、10年ぶりに岩手への思い出の旅を計画されました。目的地は、岩手での青春の記憶が詰まったマルカン食堂や花巻東高校、宮沢賢治記念館、そしてご実家のある場所です。
🍦エピソード
特に印象的だったのは、マルカン食堂でのひとときです。この食堂は、岩手出身の方々にとって、懐かしさの象徴のような場所で、大きなソフトクリームを割り箸で食べるのが定番のスタイル。彼も「懐かしいなあ」と笑みを浮かべ、高校時代に友人たちと腹いっぱい食べた思い出話に花を咲かせていました。また、岩手の澄んだ空気を深呼吸し、東京とは違った空気の美味しさを堪能しておられました。
ご実家近くの風景をしばらく眺め、「ここから見る景色がやっぱり好きだなあ」と感慨深げに話されていた姿がとても印象的でした。
♿支援を通じて感じた課題
今回の旅は、8時間という限られた時間内での支援となりました。身体障害者の方の移動支援には、行政から8時間という制限が課せられており、日帰り旅行はどうしても弾丸ツアーにせざるを得ません。こうした中で、支援が行き届かないと感じる場面も多々ありました。行政の予算制限があるのは理解しますが、特に移動支援の時間については、もう少し柔軟に増やしていただけると、支援の質がより高まるのではと感じました。
💮支援を通じて得た学び
今回は限られた時間ではありましたが、行きたくてもなかなか行けなかった場所に足を運び、楽しそうにしている姿を拝見できたことが大変嬉しかったです。支援を通して、利用者の方のQOL(生活の質)を高められるよう、今後も誠心誠意サポートを続けたいと思いました。